テレビアニメ”慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~”の勇者はあまりに慎重すぎた

慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる

慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~ のあらすじ

元々のタイトルは”この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる”。

原作は土日月氏によるライトノベルで、2016年6月より小説投稿サイト「カクヨム」に連載されている作品です。

2017年2月からはカドカワBOOKSにて書籍化もされています。

 

ゲアブランデという世界を救うために新米女神リスタルテが勇者・竜宮院聖哉を召喚するところから物語は始まります。

圧倒的な能力を持つ聖哉でしたが、彼は臆病なくらいに慎重で用心深い性格でした。

世界を救うと目されていた勇者の慎重ぶりと、そんな彼に振り回されるリスタルテとのドタバタを描く本作は、2019年10月よりテレビアニメが放送されています。

タイトルの頭に付いている、”慎重勇者”はこのアニメ版のもの。

またメディアミックスとしてコミカライズもされています。

 

そもそも”俺TUEEE”とは何だ?

 

タイトルにもなっている”俺TUEEE”とは、主にネット小説に見られる作品(主人公)の傾向のひとつを指す言葉です。

いわゆる無双というもので、作中において主人公が圧倒的なまでの強さを誇るものをいいます。

かつて創作物では主人公が何らかの事件事故に巻き込まれたり、苦難に遭ってもそれを乗り越えたりしてハッピーエンドを目指すものが多くありましたが、”俺TUEEE”はその爽快感の部分だけを抜き取っているのが特徴です。

 

 

つまり主人公が最初から才能や力に恵まれているために苦手を克服するような場面はなく、困難を容易く解決し、強敵や障害をものともせずに突き進むのです。

山も谷もなく、ひたすらに快進撃を続け、そんな力強い主人公に登場人物たちはひざまずき、あるいは慕う……。

敗北や挫折はおろか、苦戦すらしないというのが”俺TUEEE”なのです。

こうした展開はかつて流行した「スポ根もの」の対極に位置していると言えるでしょう。

 

つまり努力や根性によって己を鍛え上げて強敵を打ち倒す、という過程が一切ありません。

主人公は天賦の才あるいは神のような存在から授かった能力を振るい、あっという間に問題を解決していく。

その清々しいまでの爽快感にカタルシスを得るのです。

 

どれくらい慎重なのか?

さて、ここでひとつ疑問が湧いてきます。

「そんなに強い力を持っているなら慎重になる必要はないのでは?」

そのとおりです。

 

”俺TUEEE”の主人公には難敵もいなければ、恐れるものもありません。

それらを容易く伏す力があるからです。

しかし本作の主人公・竜宮院聖哉はそうではありません。

彼の場合はその性格が問題なのです。

臆病すぎるくらい慎重な性格のせいで、どうにも”俺TUEEE”になりきれないのです。

 

まず彼は戦いに際して、鎧を3つ用意してほしいと申し出ます。

その理由はひとつを着用するため。もうひとつはスペアとして。残りのひとつはスペアが無くなったときのスペアのためだというのです。

言うまでもなく彼に鎧など必要ありません。

どんな敵が迫っても傷を負わないほどの能力が備わっているはずなのです。

しかし彼の用心深さはこの程度では収まりません。

作中、強さの指標として”レベル”という概念があるのですが、聖哉はこのレベルを最大にまで上げるために自室にこもってひたすら筋トレをします。

けして筋骨隆々な体つきではありませんが、”俺TUEEE”の彼に筋トレなど必要ありません。

にもかかわらず強さを求めて(実際は慎重すぎるせいで)トレーニングに励むあたり、努力する方向を間違えた努力家といえましょう。

 

さてそんな聖哉ですが、世界を救う勇者として召喚された以上、敵と戦わなくはいけません。

現れたのはスライム。

今や説明は不要でしょう。

多くのファンタジー作品に登場する最弱のモンスターです。

(このイメージが定着したのはドラゴンクエストによる影響が大きいと言われています。本来のスライムは粘液状で非常に凶悪なモンスターです)

 

現地ゲアブランデの人間でも対処できる程度のスライムですが、聖哉はここでも持ち前の用心深さを発揮。

なんとスライム相手には明らかに威力過剰な魔法を連発!

 

おまけに炎の魔法を受けて既に灰になっているというのに、蘇ってこないようにと死体の処理に力を入れる徹底ぶり。

その姿はもはや勇者とは程遠いものでした……。

 

”俺TUEEE”と”慎重すぎる勇者”という、どう考えても矛盾する性質を併せ持つ主人公・聖哉。
そんな彼を召喚してしまった新米女神リスタルテ。

さらに現地の戦士や魔法使いも加わって一行の世界救済の旅は続きます。

本来なら一瞬で終わってしまう救済の旅も、慎重すぎる勇者が陣頭に立てば前途多難。

行く先々で様々な騒動を巻き起こします。

最強だけど最強じゃない、風変わりな武勇伝。

一度、観てみてはいかがでしょうか?

 

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